今回は少し水球のシュートの話をします。
大学まで水球をやってきて、自分の長所はなんだろうと考えた時に、個人的にはシュートスピードかなと思います。基本水球に関してはヘボなんですが、一発のシュートスピードには自信があります(もちろんプロの人と比べると話になりませんが)。
日本で自分より速い人は、そんなにいないと思います。
感覚的に速くなったというよりはむしろちゃんとした根拠に基づいて試してきた結果、速くなったタイプなので、今後指導する機会があった時に、論理的に人に教えられるようにしたいという意図もあってこのブログを書いています。
ちなみに大部分の基礎は中学3年生の時に身につけたもので、ちょっと自分なりアレンジしたものが今の形です。
速いシュートを打つ時に意識することは
1)巻足
2)浮き上がる方向
3)側筋
4)腕の振り方と力をいれるタイミング
まず大前提として、水球は野球のように足が地面につかない非常に特殊な環境下でプレーをしなければいけませんので水中ではバランスが不安定になりがちです。ここでのシュートフォームの理想は野球のピッチャーです。陸と水中では条件が大きくことなりますが、ピッチャーの投げ方に近づけるために大切なのが最初の2つ、巻足と浮き上がる方向です。
1)巻足はピッチャーでいう振りかぶって踏み出すまでの役割を果たすわけですが、まず高く浮けないことには、腕を勢い良く振りきれません。それと巻足が不安定だと、土台がグラグラで、ピッチャーがぬかるんだマウンドから投げるような感じになってしまいます。安定していてなおかつ高く浮くためには、膝の位置が一番重要だと思います。
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自分の巻足の動きです。よく見ればわかりますが、僕の右足(後ろ)は最後水面上に出ていて水着も水面から確認することができます。膝を上げることで、体が小さくなり体がぶれず安定しています。つまり膝が上がるのと高く浮くことは比例関係にあるわけです。股関節硬い人は頑張って柔らかくして、膝をあげられるようになるといいと思います。
巻足とセットで(2)の浮き上がる方向もかなり重要で、これを身に付けるとすぐシュートが速くなります。よく子どもたちに「高く浮け」と指導してる方がいますが、正しい表現ではないと思います。それはどういうことかというと、ただ思いっきり上に高く浮くだけだと上への力だけしかないので、シュートを打つ際に力がうまく伝わりません。ピッチャーでいうと足を踏み出さずプレートに両足乗っけたまま投げる感じでしょうか。どう考えてもこの投げ方窮屈ですよね(笑)じゃあどうやって水球でその踏み出す動作を生み出すかというと、前に進みながら上に浮くんです。
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投げる際体一個分くらい前に移動しながら浮き上がってシュート打ってますよね。これで野球でいう踏み出す動作を無理やり水中で作っているわけです。これをすることで前への力と一緒にボール投げることが可能なため、ボールにより力が加わりシュートが速くなります。ボールを浮力にちょっと下にもぐりながら前に進みそのままの勢いで浮き上がるイメージです。そのためにもボールはしっかり握る必要があります。これを聞いて「なんだよ簡単じゃん」、「元々できてるよ」っていう人もいるでしょうが、実際は結構な数の選手がただ垂直に上がってシュート打ってます(笑)多分それは、ボールを下からすくって打て!という指導の弊害だと思います。初心者にはそれでいいんですけど、レベルが上がりシュートが遅いと絶対に入りません。もっとしっかりボールを握って浮力として使って、シュートを打つ練習もする必要があります。
ここまで書くのにかなりくたびれてしまったので、(3)(4)は次回に説明します(笑)